治験例
子宮筋腫

■プロフィール
女性 40代 神奈川県在住
■初診
2015年 11月
■来院されるまでの症状
数年前に子宮筋腫と診断されていました。来院された時は、生理痛はない
ものの、1か月以上も生理が続き、そのために貧血で顔面蒼白となり、
ふらついている状態でした。また、骨盤周りの血流の滞りにより、下半身
全体が重くだるいという自覚症状に加えて、寝つきも悪く寝不足の日も
あるということでした。
■他の症状
首肩こり、むくみ、腰痛
■既往歴
なし
四診と経過
■診療(指針と施術)
婦人科系と血と肝には密接な関係があります。子宮の裏(骨盤周り)が冷たく、少し押すだけでも深部からの圧痛がありました。鼠径靭帯(そけいじんたい)も痛みは感じられないようですが、硬く張っていました。また婦人科系に悩みを抱えていらっしゃる方は、首や肩がとても張っています。そこで、肝をよく補い、身体全体の滞りを解消するように施術しました。
■初診後の経過
初診後に生理が収まりました。2週間後に生理が始まりましたが、
これまで長く続いていた月経血も5日程度となりました。その後の
生理は月1回程度となり、現在は、月2回のペースで治療を継続
されています。
主要なツボ
①八髎(はちりょう)
②会陽(えよう)
ひとこと添えさせていただきます
子宮筋腫は手術される方も多いと思いますが、身体へのリスクや負担を考えて躊躇なさっている方も多くいらっしゃるようです。婦人科系の疾患に対する鍼灸の施術は、身体に優しく、また、身体全体を意識した施術ですから、子宮筋腫などによる首肩こり、腰痛、むくみ、冷えなど、さまざまな症状につきましても、一挙に快方へと身体が向かっていきます。鍼灸によって血流の滞りを解消し、それによって回復した自然治癒力が症状を改善してゆくはずです。

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