症例/歯痛

患者様情報

来院されるまでの症状

・数日前から左の歯に疼くような激痛が走るようになった。
・そのうち、左顎の下部がひどく腫れてきて、痛みでものが食べられないほどになってきた。
・痛みで睡眠もろくにとれず疲労が溜まる一方になり、困り果てて来院なさいました。

患者様 女性 40代 神奈川
初診 2010年5月
既往症 なし
他の症状 腰痛、肩こり

四診と経過

診療(診断と施術)

・原因に心あたりはないが、あえて言えば、ここ最近は特に多忙感があったということでした。
・左頬から顎にかけての腫れがひどく、首筋から肩にかけてもパンパンに張っている状態に加えて、食べ物をうまく咀嚼できないのと痛みのストレスによって、胃にも大きく負担がかかっており、胃の裏のあたりの背中が硬くなっている様子でした。
・まず最初に、全身のこわばりと胃の不調を改善するために、身体全体への施術を試みました。その後、左頬から顎にかけての局部に鍼灸両方の施術を行ない、リンパの滞りの解消を促しました。     

初診後の経過

・一回目の施術の後、痛みの度合いも減少し、楽になったとのことでした。
・その後、間隔を短くして来院していただき、3回の施術を続けたところ、歯痛と幹部の腫れが軽減し、解消に向かうのが明確になったので、診療完了と判断しました。

使用した主要なツボ

①翳風(えいふう)②肩井(けんせい)③膏肓(こうこう)

ひとこと添えさせていただきます

・歯痛は虫歯だけが原因ではありません。もともと歯ぎしりをする癖をお持ちで、その影響によって、普段から首肩のこりがひどく、歯や歯茎にも負担がかかり歯痛にまで進んだようです。
・今回は、過度の疲れやストレスが加わったことで、炎症へと発展してしまったケースです。
・歯ぎしりをされる方は多いですが、その影響は歯だけではなく、身体の様々な場所へも及びます。耳鳴りなども歯ぎしりが原因の場合があります。また、睡眠時だけでなく、日中でも無意識のうちに歯をくいしばり、顎関節に大きな負荷がかかっていることがあります。
・まずはご自身のからだの状態がどうなっているかに少しずつ気づいていくことが大切と言えるでしょう。