症例/腱鞘炎

患者様情報

来院されるまでの症状

・趣味でゴルフを始めたのですが、身体に余計な力が入ってしまったようで、慢性化している首肩こりが悪化してしまいました。
・我慢して練習を続けていましたが、その内、肘の内側が痛み出してきました。
・さらに手首が腫れてきて、手首を動かすと痛みが出るようになったそうです。
・整骨院に通院し、マッサージやテーピングをしてもらいましたが改善しないということで、久しぶりに来院されました。
・来院される前の日は、首を回すことができなくなり、車の運転にも不安を感じる状態でした。

四診と経過

患者様 40代
初診 2019年12月
既往症 ベーチェット病
他の症状 首肩こり、ニキビ、胃腸虚弱
初診後の経過

・治療後、手の腱鞘炎は落ち着いたそうです。
・2回目の治療は、1週間内に来院していただき、首の可動の改善をする施術をしました。
・3回と4回以降は、ゴルフの練習をしすぎると腱鞘炎がぶり返すようでしたので、定期的に治療を続けていきました。
・現在も身体のメンテナンスと胃腸虚弱の治療で2週間に1度来院されています。

診療(診断と施術)

・とくに、首肩、鎖骨の周りの筋肉が張っていました。
・ゴルフの練習を無理に続けた結果、手首の腱鞘炎を悪化させているようでした。
・力みが入り緊張の抜けなかった首肩に鍼をして、手首の可動域を広げる施術をしました。
・炎症している手首には、炎症を鎮めるために、少し熱めのお灸を据えました。
・胃腸虚弱の関連痛が発生しやすい背中の張りにも、鍼と灸を施しました。

使用した主要なツボ

*①欠盆(けつぼん)②膏肓(こうこう)③胃兪(いゆ)④外関(がいかん)

ひとこと添えさせていただきます

・腱鞘炎は、手の使い過ぎ、首肩こりからくることが多いです。
・とくに、胸鎖乳突筋を硬くし、神経を圧迫することにより症状が出やすく、腱鞘に痛みや、通過障害をおこします。
・鍼灸の施術は、首や肩の周りの血流を促すことで、筋硬化で圧迫された神経を解放し、手や手首の負担を減らすことができます。
・また、普段から鍼灸の施術を定期的に受けることで、再発を防止したり、拘縮(こうしゅく)などの重傷も防ぐことができます。
*拘縮:関節可動域制限(関節が動かしにくくなった状態)で、麻痺により筋肉が萎縮したり、身体を動かさないことで筋肉の柔軟性が失われてしまうことで起こります。